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10 Mar 2013

プレリュード

ポケットペンギンは今まで主に、色々な音楽を、多様な解釈の可能性を探しながら、編曲することでレパートリーを増やしてきました。ウェブサイトのリストに載せているものだけではなく、日々増え続け、また更新されています。

その一方で、近頃はメロディカとギターの音世界に違うアプローチをしています。私たちが実験しているのは、それぞれの楽器において新しい音素材や異なった発音の方法を見つけ出し、それらをあるパターンや時間枠の中に組み立てようというものです。

これらの結果は「プレリュード」というシリーズ作品として出力されます。そのように名付けるのは伝統的なプレリュードの一般的特徴、例えば比較的短い時間、素材やパターンの限定、即興性—部分を演奏者の判断に委ねる—などの類似性をもっているからです。

私たちのプレリュードは音楽から"予め"取り除かれた素材、構造、そして曖昧さを含むかもしれません。私たちは"音楽以前"に立ち返っているように見えます。つまり、まだ音楽と呼ばれていない地点であり、"演奏以前"という、プレリュードーラテン語の"Prae-ludere"ーの語源的意味に対して、類似性をもちます。

 視聴:

3 Mar 2013

UNION CHAPELでのコンサート (THE DAYLIGHT MUSIC)

3月2日、北ロンドンにあるユニオンチャペルで演奏しました。19世紀後期に建てられた美しいゴシック風の教会です。ペンギンカフェ、フィリップグラス、オアシス、坂本龍一さんなどなども演奏している有名な音楽会場だそうです。


  unionchapel

 プログラム:

バッハ: チェロ組曲3番からプレリュード
小嵐龍輔: Walking through a forest (森を通り抜けて)
ポケットペンギン: プレリュード No.1. 3. 4
小嵐龍輔: Çok Güzeller (チョックギュゼレル)

鍵盤ハーモニカ:遠山麻友美
ギター;小嵐龍輔

今回弾いたのは6曲です。1曲目のバッハのプレリュードはアルバム”A Bird Flying over Mountains”に入れた曲で何度か演奏しました。その他の曲はすべて新作でパブリックな場所で弾くのは初めてす。 Walking through a forest というタイトルは曲を書いた後でつけたものですが、曲の印象からつけています。曲がりくねった森の小道を、不意に立ち止まったり、あたりを見回しながら散歩をするようなイメージです。 プレリュード No.1. 3. 4は、ポケットペンギンの最近の興味の中心であり、共同作業で出来た実験的な作品群です。後のブログですこし説明をするかもしれません。Facebookで部分的にリハーサルのビデオ、Soundcloudでプレリュード1番を聞く事が出来ます。 Çok Güzeller(チョックギュゼレル)はリズミックでハッピーなレパートリーの要求に答えて小嵐龍輔が先週作ったばかりの曲です。Çok Güzellerというタイトルはトルコ語で、とても美しい(英語のvery beautiful)という意味の”çok güzel”の三人称複数形です。普通、綺麗なものや女性、おいしい食べ物に対してつかわれます。曲中にBachモチーフ(シb ラドシの音列)が含まれていて、そういう意味ではBachで始まり、Bachで終わったという今回のコンサートでした。